You are currently viewing 2021年 秋 県政報告

2021年 秋 県政報告

  • 投稿カテゴリー:県政報告
2021年 秋 県政報告

地域の皆様には、長期にわたる新型コロナウイルス感染症の予防対策にご協力いただき、感謝申し上げます。
ワクチンの接種効果もあり、現在は感染拡大を抑えることができていますが、引き続き感染予防にご協力をお願いいたします。

謹啓 晩秋の候、ご清栄のこととお慶び申しあげます。
9月21日開会10月7日まで(17日間)全ての案件を議了し、9月定例県議会が閉会しました。今定例会では、開会日に、「県有地の貸付に関する調査及び検証特別委員会」の廃止を求める動議が提出され、賛成多数で可決廃止となりました。動議による特別委員会の廃止につきましては、民主的な会議の原則に則り、多数決により決せられた結果であり、尊重しなければなりません。
一方で、マスコミや専門家、多くの県民から調査・検証の途上において、突然廃止することは、議員としての役割放棄に等しいなど、大変厳しいご意見をいただいたところであります。県民から負託を受けた議員として、真摯に誠実に県民の声に耳を傾け、二元代表制の一翼を担う議員としての責務をしっかりと果たし、議論を交わしていかなければならないと痛感しております。
さらに、総額187億円余の一般会計補正予算案や、「山梨県個人番号の利用及び特定個人情報の提供に関する条例」の改正案件などの審議とあわせ、中部横断自動車道の開通を契機とした地域活性化や県立国際交流センターの複合化、ヤングケアラーの支援など、当面する諸課題について活発な論議が交わされたところであります。
本県の更なる前進を目指す事をお約束し、邁進する事をお誓い申し上げます。今後ともご指導、ご協力を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。

敬白

令和3年11月吉日

2020年 冬 県政報告

Q1. まん延防止等重点措置に伴い影響を受けている
酒類製造・販売事業者への支援について

まん延防止等重点措置が本県に適用され、県内全域において飲食店等での酒類提供の停止が要請されたことから、酒類製造・販売事業者は直接的な打撃を受けている。まん延防止等重点措置の影響緩和策としての国の月次支援金は、給付対象要件が厳しく、給付額も中小法人で月20万円、個人事業者で月10万円が上限であり、損失をカバーするには十分と言えない。

そこで、県としても、酒類製造・販売事業者に対して積極的に支援を行う必要があると思うが所見を伺う。

A1. (長崎知事)

県独自の支援金で手厚く支援‼

県では、売上が落ち込んだ県内の酒類製造・販売事業者に対し、国の月次支援金制度に上乗せ、又は対象を拡大して支援金を支給することとし、今回の補正予算に所要の経費を計上したところだ。

更に、月次支援金の対象とならない売上減少率50%未満の事業者についても、県で要件を緩和し、30%以上売上が減少している事業者など、対象を拡大して支給を行うこととしている。

今回の県独自の支援金により、国の制度よりも対象を広げ、手厚く支援することで、厳しい経営環境にある酒類製造・販売事業者の事業継続をしっかりと下支えしていく。

2021年 秋 県政報告

Q2. 幼新型コロナウイルス感染症に係る
医療強化型宿泊療養施設について

感染者が急増した場合でも重症者から無症状者まで症状に応じた医療等の提供を受けられる体制や、症状が急変した場合でも円滑に必要な医療的ケアにつなぐことができる体制の整備が非常に重要である。

県では、県内初となる医療強化型の宿泊療養施設を整備するなど、スピード感を持って医療提供体制の増強を図った。

そこで、県内2カ所に設置された医療強化型宿泊療養施設は、これまでの宿泊療養施設とどのような違いがあり、また、どのような効果が期待できるか伺う。

A2. 小島感染症対策統轄官

効果的に運用し医療供給体制を確保

医療強化型宿泊療養施設では、山梨大学の協力のもと、医師が常駐し、食欲低下により水分補給ができない療養者に対して点滴を行うなど、新たに医療処置が可能となっている。    

また、医師の判断により酸素投与が可能となったことに加え、これまで病院でしか行えなかった重症化予防効果のある抗体カクテル療法も実施している。

これらの対応により、重症化を防ぐとともに、容態が急変した場合にあっても早期に対応することで、入院期間の短縮を図ることが可能となり、医療提供体制への負荷の低減が図られている。

今後も、県民の生命や健康を守るため、医療強化型宿泊療養施設を効果的に運用することにより、医療提供体制を確保していく。

2021年 秋 県政報告

Q3. 保育所等における
新型コロナウイルス感染防止対策について

保育所等は小さな子どもたちが集団で過ごす施設であり、三密を避けることは困難な環境である。

国では、保育所等の感染防止の指針を年末までに策定し、来年度からの運用を目指すとされているが、新型コロナウイルス感染症の流行の長期化が予測される中でも、保育の継続ができるよう、保育所等と家庭が一体となり、引き続き感染防止対策を徹底していくことが必要である。

そこで、保育所等における新型コロナウイルス感染防止対策について、県の取り組みを伺う。

A3. (長崎知事)

現場の声に迅速に対応し感染防止対策

県では、入手困難であったマスクや消毒液の無償提供や購入費への助成を行うとともに、県独自に感染対策ガイドラインを作成し、活用に向けたオンラインセミナーを開催したところだ。

また、定期的なPCR検査や国が配布する抗原検査キットの活用を促すとともに、8月末には、デルタ株による感染拡大を踏まえ、感染症専門医による感染対策緊急オンライン研修会を開催し、参加者は約400人、ユーチューブ動画の再生回数も1,700回と、保育所等での感染防止に大きく役立っているものと考える。

更に、家庭での感染対策も重要となることから、保育所等を通じ、子どもの体調把握や体調不良の場合の登園自粛について、保護者に御協力をお願いしたところだ。

さらに、保育士等へのワクチン接種を加速するため、市町村への優先接種の働きかけや保育団体の職域接種への支援をした結果、8月末時点で約80%がワクチン接種を行っており、保育所等でのクラスターの発生防止にもつながるものと考えている。

今後も、国が策定する感染防止指針などを最大限活用し、現場の声にも迅速に対応しながら、未来を担う子どもたちの大切な成長の場である保育所等の感染防止対策に全力で取り組んでいく。

Q4. 要産業技術短期大学校及び峡南高等技術専門校における
人材育成プランの取り組み状況について

産業技術短期大学校及び峡南高等技術専門校は一部の学科において定員割れが続いていることから、県では昨年度、両校の魅力を高め、時代の要請に応えるため人材育成プランを策定した。本プランでは全学科でのAI基礎教育の導入等を図ることとされているが、このカリキュラムの見直しは時代の要請に応える内容となっており、本プランの実現に大きな期待を寄せている。

そこで、両校における産業人材育成プランの実現に向けた取り組み状況について伺う。

 

A4. 小林産業労働部長

学校の付加価値を高め人材育成を

AI教育については、産業技術短期大学校の全ての学科で基礎教育を行うとともに、電子技術科及び情報技術科では、より専門性の高い教育を行うこととしている。

このため、包括的な連携関係にある日本電気株式会社や山梨大学等の知見を最大限に活用しカリキュラムの検討を進めており、本格導入に先駆けて、本年度、専門家によるAI講座を実施したところだ。

また、観光ビジネス科では、「ワイン県やまなし」にふさわしい、ワインと地域食材に関するプログラムを充実し、本県観光業界に貢献できる人材を育成していく。

さらに、峡南高等技術専門校では、普及拡大が見込まれる電気自動車に必要な技術や太陽光など再生可能エネルギーの活用に関する技術に対応すべく、県内企業の協力を得てカリキュラムの充実を図っている。

加えて、電気システム科では、従来の第二種電気工事士の上位資格に当たる第一種の資格取得を目指すカリキュラムを昨年度から導入し、早くも合格者を輩出するなど効果が現れている。

こうした取り組みにより、学校の付加価値を高め、県内産業の発展に寄与する人材を育成していく。

2021年 秋 県政報告
2021年 秋 県政報告

Q5.米倉山における次世代エネルギーシステム
研究開発ビレッジの整備について

米倉山には、P2Gシステムの実証試験施設を整備をしており、「一般社団法人水素供給利用技術協会」の水素技術センターを誘致し、燃料電池の基盤技術の研究を行う技術研究組合FC-Cubicの移転も決定している。

そこで、県では、FC-Cubicを初めとする研究機関が入居する施設として、米倉山に次世代エネルギーシステム研究開発ビレッジを建設すると聞いているが、当該ビレッジの整備により期待される成果について伺う。

A5. 中澤公営企業管理者

カーボンニュートラルをリードする研究拠点に

米倉山で整備を進めている次世代エネルギーシステム研究開発ビレッジは、来年秋の完成を目指し、この9月から建設工事に着手し、水素・燃料電池などの次世代エネルギーに関する世界最先端の研究開発を行う企業や研究者が集い、相乗効果を得られるよう、複数の研究室やセミナー室を設けることとしている。

入居する企業については、既に決定しているFC-Cubicに加え、P2Gシステムの技術開発など、これまで共同事業を行ってきた民間企業を中心に働きかけるとともに、新たな企業も検討していく。

本県は、燃料電池に関する世界最先端の研究を行う山梨大学に加え、P2Gシステムの共同事業者などと、他の地域に類を見ない産学官の強固なネットワークを形成してきており、当該ビレッジに関連分野のトップ企業を誘致することなどにより、このネットワークが全国の企業や研究機関まで広がることから、新たな技術開発や研究レベルの更なる向上が期待される。

また、ネットワークを通じ県内企業との交流が進むことで、最新かつ高度な知見がもたらされ、関連分野への新たな企業の参入が一層進むことを期待している。

今後も、水素・燃料電池などの次世代エネルギーに関する産業を、米倉山を中心とするエリアに集積させ、カーボンニュートラルをリードする研究拠点にしていきたいと考える。

2021年 秋 県政報告

Q6. 高等学校の新学習指導要領における
教科「情報」の実施について

来年度の高校1年生から新しい学習指導要領での学習が始まるが、教科「情報」を担当する教員には専門性を高める研修が必要との指摘がある。また、昨年度実施された文部科学省の全国調査によると、情報担当教員の2割以上は免許外教科担任制度や臨時免許状により授業を担当していることなどが明らかになった。

そこで、県内高等学校において教科「情報」をしっかりと教えていくためには、教員の確保や指導力向上に向けた取り組みが重要になると考えるが所見を伺う。

A6. 三井教育長

教員の確保と指導力向上に努める‼

教員の確保については、県では情報が新たな教科として加えられた平成11年度以降、数学や理科等の教員に情報の免許取得を促すとともに、免許は未取得であっても情報通信に詳しい教員に情報科を担当してもらうことで対応してきた。

こうした中、県では、今般の新学習指導要領の実施を踏まえ、教員の採用においては昨年度から情報科での採用を再開するとともに、本年度から情報の免許を持つ受検者への加点制度を新設するなど、情報科の教員の確保を強化しているところだ。

次に、教員の資質向上については、全ての情報科担当教員を対象に、専修学校と連携したプログラミング研修の集中実施や教員の相互参観による研究授業を行うとともに、指導事例などの映像コンテンツの積極的な視聴を促すことで、指導力の強化を図っている。

こうした取り組みを通して、教員の確保と指導力向上に努めるとともに、専門家や指導力のある教員による複数校を対象としたオンライン授業の導入など様々な取り組みにより、情報科の授業の充実を実現していく。

Q7. 小学校高学年における教科担任制導入
につながる取り組みについて

今年1月、中央教育審議会は、令和4年度を目途に教科担任制を導入する必要があるとの提言を行った。

これを受け、文部科学省が設置した検討会議は、当面は特定教科における教科担任制の推進を図ることを中心に定数配置を進め、専科指導の取り組みや定着状況等を踏まえ将来像を検討すべきと7月に報告している。

そこで、県では、小学校高学年における教科担任制導入につながる取り組みについて、具体的にどのように取り組んでいるのか伺う。

A7. 三井教育長

教育現場に効果的な運用を検討する

県では、平成30年度に外国語が必修とされたのを契機に、教科担任制につながる専科指導教員の配置に取り組んできた。

導入初年度は英語について22人を配置したところだが、現在は、英語、理科、音楽等において、合計65人を配置するなど、取り組みを拡充している。

また、専科指導教員の導入に当たっては、小学校の教員の

採用検査において英語などの中学校免許の所持者への加

点制度を設けるなど、人材の確保にも取り組んでいる。

こうした取り組みにより、学校からは、児童の知識が深まった、授業の準備等で担任の負担が軽減されたといった効果が報告されている。

また、本年度からは、教科担任制における指導方法の工夫や複数教員による多面的な児童理解の促進などに係る研究事業を進めているところである。

今後は、これまでの専科指導等の取り組みの効果や課題を検証しながら、国の動向も注視しつつ、教育現場に効果的な運用の検討に積極的に取り組んでいく。

山梨県の農畜水産物等を各国駐日大使の皆さまにPRしました

農政産業観光委員長として出席‼

令和3年10月28日(木)セレモニー、昼食会、酒蔵見学、ブドウの圃場・ワイナリー見学等を行いました。

 県では、コロナ禍における県産農産物等の輸出促進に向けた取り組みとして、母国に対して大きな影響力が期待される各国在日大使館等へのプロモーション活動を実施しており、このたび、各国の駐日大使等を本県に御招待し、県産農畜水産物等の魅力をPRすることとなりました。

 今回の取り組みでは、各国駐日大使等に対し、県産食材を使った創作料理等でもてなし、本県の農畜水産物をPRするとともに、酒蔵、ブドウの圃場、ワイナリーといった魅力的な地域資源を体感する機会を提供することで、山梨ファンになっていただき、県産品の積極的な購買やインバウンド需要の増進など、様々な波及効果が創出されることを期待しています。

 当日は、マレーシア、タイ王国、シンガポー。

2021年 秋 県政報告